どもども。リヒティです。
クローゼットの奥で大切に保管していたあの頃憧れたスニーカー。久しぶりに取り出してみたらソールがボロボロに崩れていて愕然とした。そんな経験無いでしょうか?
スニーカー好きなら誰もが恐れる現象である「加水分解」。
一体いつ、なぜ起こるのか? そしてどうすれば防げるのか? 今回はNIKEのエアジョーダン1ってどのくらいで加水分解しちゃうのかを僕の手元にあるモデルをチェックしながら書いていきたいと思います。
1. そもそも「加水分解」って何?
スニーカーブームの影響でどんな状態になるかはご存じだと思いますが、まず言葉の定義から。
「加水分解」はめちゃくちゃ簡単に言うとスニーカーのソールによく使われる「ポリウレタン」という素材が、空気中の水分と化学反応してボロボロになってしまう現象。ソールがボロボロになったスニーカーの画像貼りたかったけどなかったわ。すまんな。ガハハ。
新品のうちは弾力があって最高なポリウレタンなんだけど、製造された瞬間から加水分解は始まっちゃう。こういったソールがボロボロになるのはNIKEだとエアマックス95とかエアジョーダン4とかエアジョーダン5なんか該当する。
エアジョーダン1はソールはゴムなので加水分解が起こらないが、内部のエアユニットは加水分解でボロボロになっちゃう。あとはソールを接着している接着剤やシュータンや足首周りに使用されているスポンジやアッパーの合皮なんかも加水分解しちゃう。
接着剤やスポンジの劣化については意外と書かれていないんだけど、どんなスニーカーにもだいたい使用されているので、ソールがボロボロになる以外の加水分解もあると覚えていただければ。
2. NIKEのエアジョーダン1は何年で加水分解するのか?
「じゃあ実際、エアジョーダン1って何年くらい履けんの?」って話なんだけど、これ僕の体感になるが加水分解対策を全くしていないが1~2年に1回履く場合はだいたい「10~12年」ぐらい。月に2~3回履いていると「13~14年」ぐらい「10年です」とか断言できないのは以下の3つの要因が大きく関わってくるため。
- 要因①:素材
そもそもアッパーやソールにポリウレタンが使われているかどうか。AJ1のようなラバーソールのモデルは加水分解しにくい。しかし内部のエアユニットやアッパーに合皮が使われている場合は別。 - 要因②:保管環境
日本の気候は高温多湿。湿気は加水分解の最大の敵。通常保管の場合はここが一番大きい要因かも。 - 要因③:使用頻度
全く履かない方が劣化が進みやすいので適度に履きたい。 - 要因④:使用頻度
体重が重いとエアユニットへの負担も掛かるので劣化スピードは速くなる。
僕は40足ぐらいエアジョーダン1を持っているけど、ラップで包んだりっていう対策はまったくしていなくて、加水分解対策なしの場合は9~10年ぐらいで接着剤の劣化が始まります。内部のエアユニットの加水分解はモデルによってまちまちだが、11~12年を超えると着用時に違和感があり、エアユニットが内部で割れていたり、ボロボロになっている可能性が高い。
3. 愛する一足を加水分解から守るための対策
じゃあ加水分解を防ぐにはどうすればいいのか? 地球にいる以上加水分解を防ぐことはほぼ不可能だけど、劣化を遅らせるための方法はいくつかあるのでここでは定番の対策を紹介したい
- 対策①:湿気を断つ!
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履いた後はしっかり乾燥させ、保管時は乾燥剤を一緒に入れるのが基本中の基本。日本の高温多湿な環境では必須。黄ばみを防止したいならミセスロイドも入れておきたいけど、これはスニーカーに触れないように入れたい。
- 対策②:密閉する!
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履かずにコレクション品として扱うならジップロックのような袋に入れて空気を抜いて保管するのが非常に効果的。見た目にこだわりたいコレクターは、スニーカー専用のラップを使用していることが多いかも。
注意したいのはジップロックに入れたりラップで包んだとしても100%防御できるわけではなく、あくまでも「加水分解のスピードを遅らせることができる」という事を忘れないことでしょうか。
- 対策③:たまには履く!
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全く履かない方が劣化が進みやすいので適度にスニーカーを履いてソールに圧力をかけることで、内部の水分が押し出され、劣化を遅らせる効果あるみたい。
「いやーでもレアなやつだからあんまり履きたくないんだわ」って人はシューズ全体を覆えるソールプロテクターで保護すると良さそう。
- 対策④:保存用、観賞用、履く用の3足購入する。
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これでも100%加水分解防ぐことはできないと思うけど、購入後にシリカゲルを入れてジップロックやラップで包みに完全に水分と空気を抜いたのちに紫外線対策で中の見えないボックス内に保管。複数保管の場合はあらかじめスニーカー本体を撮影してボックスに貼っておく。基本は光の入らない真っ暗な部屋でシリカゲルの交換のみを定期的に行う保存用を1足購入。
防湿ボックス内に保管するのが理想的なんだけど、箱ごと保管できるボックスって無さそうなんだよな。
お次はラップで包んでスニーカーボックスとかに入れて眺めるためだけの観賞用として1足購入。保存用で購入したものは1度保管したら思いついた時に手に取って見るとかできなくなるので、「そりゃできねぇ」って人は、この観賞用を保存用として兼用するのもアリだと思う。
最後は加水分解とか一切気にせずにガンガン履いて楽しむ用として1足購入。「保存用」か「観賞用」が不要なら履く用に2足購入してローテーションで履くのもアリ。
合計3足購入することで保存用に関しては長期間キレイな状態を保つことができると思う。ただし、水分が排除されることで革の表面が劣化するかもしれませんが。あとは合皮が使われているモデルだと合皮の表面がパリパリになり、シリカゲル交換とかラップ交換のタイミングで剥がれそうだけど。
4. 【実録】僕のコレクションは大丈夫?スニーカー捜査メモ
ということで、実際に僕の持っているエアジョーダン1がどうなっているのかチェックしてみましょう。
購入から10~11年の良い感じのAJ1をすぐに出せなかったので、サッと引っ張り出せる2009年製のNIKE AIR JORDAN DMP 1 RETRO HIGH CHICAGO BULLSを用意してみました。僕のコレクションの中で一番古くて購入から17年経過しています。
ソール周りをチェック
購入から17年経過しているので内部のエアユニットは完全に加水分解はしている。けれどもアウトソールのゴムは硬化していないのでパッと見は問題なそうに見える。
ただ、ソールを両サイドから掴むと内部のエアユニットが崩壊していて、中空になっているので、中央が膨らんだりする。掴むときに力の入れ方を考えると内側に凹んだりしてしまう。
エアユニットが加水分解していない場合は掴んでも画像のようにソールが膨らんだり凹んだりしないので気になる人は手元のAJ1のアウトソールを指で押してみてほしい。加水分解していると人差し指でグッと押すだけでもソールは凹む。
アッパーとソールを接着している接着剤も当然のごとく加水分解していて、アッパーを画像のように内側に押すと、アッパーとソールが離れて内部のステッチが見える。
サイドがステッチで縫われている場合は、接着剤が加水分解で劣化してしまっていてもアッパーとソールが分離する心配はほぼ無いんだけど、ここまで劣化が進むともう履かないで保管か修理するかのどちらかになっちゃうかな。
シューズ内部をチェック
シューズ内部は合皮が使われていないし、裏地もボロボロになっていないのでほとんどれっかしていないように見えるが、踵部分の隙間からボロボロになったエアユニットの粉っぽいものが噴き出ていることがわかる。
5. よくある質問(Q&A)
- 加水分解したらもう治せないの?
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残念ながら一度崩れたソールを元に戻すことはできない。現代では修理の技術が進んで他のスニーカーからソールをだけを取って移植する「ソールスワップ」をしてくれる修理ショップがあるが、費用はそれなりにかかる。それ以外だと純正ソールに近いサードパーティ製のソールで修理して思い出の一足を復活させることは可能。
他にはビブラムなんかの別のソールを接着してたり、ブーツに使うようなソールを縫い付けることで新しいスタイルに復活させてくれる修理ショップもあるので昔に比べると加水分解したスニーカーのその後の選択肢はかなり増えたと思う。
- 最近のスニーカーは加水分解しにくくなってる?
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素材の研究は進んでいるけど、ポリウレタンを使う限り加水分解のリスクはゼロにはならない。けれどもメーカーも対策はしていて、「昔のモデルよりは劣化しにくくなっている」という話はよく聞く。それでも耐用年数は10~13年ぐらいでほとんど変わらないんじゃないかな。
- 室内保管で紫外線の影響ってある?
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紫外線の影響はある。
観賞用としてスニーカー収納ボックスで保管している場合は日光が当たるような部屋で長期間保管していると影響は出てくる。紫外線ってUV-AとUV-Bの2種類があるんだけど、UV-Aっていうのが部屋の奥まで届くので可能であれば窓のない部屋で保管したいところ。
6. まとめ
ということで、今回はスニーカーの加水分解について考察してみました。ポイントをまとめるとこんな感じ。
- 加水分解はポリウレタンと水分が原因で起こる避けられない現象。
- 寿命は環境や使用頻度によるが、目安は製造から8〜12年。
- 対策の基本は「乾燥」と「密閉」、そして「たまに履くこと」。
- 対策を始めると対策アイテムの定期的な買い替えが発生するので費用が掛かる。
僕は年間で結構な足数を購入していて、スニーカーブームの真っただ中に購入したAJ1ってプレ値が高くなるものが多くて履くのを様子見ていたモデルもあるんだけど、これ書いていて「ぼちぼち履いて行かなきゃな」と思いました。
加水分解の状態をチェックしたNIKE AIR JORDAN 1の記事はこちら
とりあえずこんな感じ。
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